201@ioriの雑談&鉄道日記.

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大いなる旅路 ~目的地のない旅2013春~ 15


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2013年3月28日


夜明駅にて久大本線上り列車を待つ。

イメージ 11
やってきた真っ赤な派手な2両編成の列車。これに乗る。
「200DC」という表記が目立つこの列車はJR九州オリジナルのキハ200系だ。

車両の外観が派手なのに比べ車内は落ち着いた内装だ。
黒を基調としたふかふかの転換クロスシート普通列車だが高級感がある。
シート幅もそこそこの広さがあり落ち着ける車内だ。
空いていたので無事5人全員座れることができた。

9:35 1844D 久大本線 普通 久留米行き 発車

駅を出発するとすぐに日田彦山線の線路とは別れる。
列車は筑後川、国道386号線に沿って山中を突き進む。
今まで乗って来た日田彦山線のキハ47系と比べると車内は明るく広々とした印象がある。
これが時代の差なのだろうが、どっちが好きという気持ちはない。
どちらもそれぞれ素敵な車両だ。

列車の進行方向左側にダムが見えてくる。夜明ダムだ。
大きさはそこまで大きくないがしっかりとしたダムが見える。

夜明ダムを抜けると列車はすぐにトンネルに入る。
トンネルを抜けると先ほどまですぐ脇を流れていた筑後川を橋で渡る。

この付近から急にしかいが開け、広い農村の眺めとなる。

駅周辺はしっかりと発展していて町が広がる。
駅から離れるとまた田畑が広がり駅に近付くと住宅が広がる。
こんな車窓からも駅の重要さというものが見えてくる。

列車が田主丸駅に到着すると大きな河童の石像がホームに設置してあるのが見える。
この駅「たぬしまる」と読む。難読駅名ではないが変わった駅名だ。
なんと河童の石像があるだけではなく駅舎も河童の形をしているのだ。
なんでもこの田主丸の周辺にはたくさんの河童伝説があるそうで、
駅だけではなく町の至る所に河童に関係したものがあるのだとか
このような伝説をめぐるのも面白いとは思うがこちらにも予定がある。
河童さんを追いかけて途中下車をする暇はない(笑)

列車はしばらく進み小さな無人駅に到着する。
10:03 善導寺駅 停車
ここ善導寺駅でも8分程度の停車時間がある。単線ならではだ。

駅周辺は菜の花や桜が咲き誇り「春」そのものの風景が広がっていた。
先程の山に挟まれた夜明駅に比べると気温も暖かく春らしさがある。

イメージ 1
真っ赤な派手な車体もなぜかこの春の九州にピッタリ合う。
霞んで見える山は耳納山脈の発心山だと思われる。

この駅、1928年の開業以来からある古い木造の駅舎が一番の目玉なのだが撮った写真を見返すと碌な写真がなく非常に残念だ。

イメージ 2
駅舎に掲げられた駅名表も渋く趣がある。

イメージ 3
跨線橋から西側の耳納山脈方面を見る。
満開の桜が静かな農村に春の色を付ける。
なんともいい風景。平坦な土地なので自転車で走ると心地よさそうだ。

10:11 特急ゆふいんの森1号が通過し久留米雪が発車する。

車内では小さな子供が「マジカルバナナ(連想ゲームの言葉遊び)」で盛り上がっている。
子供らしくて聞いてて元気になれる。
結構大声だが車内の人は嫌な顔をしない。
都会ではそうはいかないだろう。ここも田舎の良さだと思う。

列車は広大な筑紫平野を快走する。
遠くが見渡せる広々とした風景、心まで広くなりそうだ。

御井駅辺りから完全に都市部に入る。
田畑は見当たらなくなり、幹線道路、住宅、学校、ビル…
風景がまるっきり変わった。

線路は右へとカーブし鹿児島本線と並ぶ。
鹿児島本線久大本線九州新幹線の高架線の脇を走る。
列車は終点の久留米駅に到着する。
新幹線も止まる大きな駅だ。

10:29 久留米駅に到着

イメージ 4
すっかり見慣れたJR九州独特な駅名表に出迎えられる。

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駅構内にはこんな看板が…
この旅行に行った時点で開業から2年経っているが歓迎は続いているようだ(?)

乗り換え時間が少しあるので飲み物を調達する。
油断してゆっくりしていたら時間がギリギリになってしまい焦りながらホームへ
発車時間には余裕で間に合い一安心。


10:38 4236M 鹿児島本線 快速 小倉行き 発車

列車は813系6両編成だ。
快速列車は通過駅が多く次々に駅を飛ばして行く。
下車予定駅は春日駅、快速列車は通過してしまうため一つ手前の大野城駅で降りることに。

列車は都会的風景の中を走り抜ける。
旅仲間は皆車窓には興味を持たずそれぞれ寝たり紀行文を書いたりとゆったりとしている。
完全に町中になってしまい車窓もあまり面白くない、仕方ない。

そんな事をしていると列車は大野城駅に到着する。


11:02 大野城駅に到着

都市的な1面2線の駅だ。

ここで普通列車が来るのを待つ。
特急「ゆふ」が通過ししばらく時間があく。

結局普通列車が来たのは12分後…
都会的と錯覚していたが列車の本数の少なさで東京や名古屋、大阪などとの差を思い知らされる。


11:14 152M 鹿児島本線 普通 門司港行き 発車

やっと来た普通列車に乗り込み次の春日駅へと行く。
予定より1本早い列車での到着だ。


11:16 春日駅に到着

この駅は線路をまたぐ道路に直接出口がつながっている。
駅前広場というようなものはなく片側1車線の幹線道路が走り、バス停があるのみ。
ここからはバスに乗る。
バスの時間を気にせずkotaro氏以外の4人でグダグダ遊んでいたのでkotaro氏に一喝される…
春日駅のバス停は一つのみだが複数の系統が乗り入れているようだ。
目的地である博多南駅へは博多南行きと那珂川ハイツ行きの2つの系統がある。

先に来たのは那珂川ハイツ行きだ。
さっそくバスに乗り込む。


11:32 西鉄バス2系統 那珂川ハイツ行き 発車

久々のバスに乗車。
乗車した時こそ車内はそこそこ混んでいたが、住宅地が多いのか停留所ごとに乗客が減ってゆく
博多南駅に到着するころには車内はガラガラになっていた。


11:49 博多南駅前降車専用停留所 到着

イメージ 6
これが博多南駅だ。
左上に見える建物が博多南駅の駅舎。そこまでは階段を昇る。

ここから何に乗るか、分かる人は分かるだろう。
そうあの有名な…
博多南線に乗るのだ。

博多南線?なんのこと?」という方も少なくないと思うので説明する。

この博多南には山陽新幹線車両基地(博多総合車両所)がある。
この車両基地が建設せれた後、この車両基地がある那珂川町は市街地化していった。
この那珂川町は福岡県の中心部である博多までの距離が遠く、博多まではバスで1時間近くかかる場所だった。
そのため住民が「この車庫から出て行く新幹線に乗せてくれ」と要望したのが始まりだ。
そして1990年に博多南駅博多南線が開業したという歴史がある。

車両や路線の設備は新幹線なのだが在来線という扱いになっている。
また、ここを発車する列車は全て特急列車扱いになっているため博多まで乗車するには乗車券190円と特急券100円が必要になる。
券売機で特急券と乗車券が簡単に購入できすぐに乗車できる。
本数は1時間に1本程度。利用客はかなり多く市民の足となっているようだ。

イメージ 8
購入した乗車券と特急券がこちら。
普通のきっぷと異なり縦長のきっぷとなっている。
さらに博多南駅の改札では新幹線と同じように入場時刻等が印字される。

イメージ 7
博多南線の列車が入線する。ご覧の通り新幹線の車両だ。
今回乗る車両は山陽新幹線で活躍中の700系(ひかりレールスター仕様)だ。
この列車に乗り込む。
改札付近の車内は完全に席が埋まっていて焦った。
が、後ろの方に歩いていくと徐々にガラガラになり無事全員座ることができた。

ひかりレールスターの車両は当たりだと思う。
通常の新幹線普通席は2人掛けと3人掛けが横に並ぶ5列シートだが、この車両は普通席でも2人掛けが並ぶ4列シートのため座席一つ一つが広くグリーン車のようであるからだ。


12:10 742A 博多南線 特急 博多行き 発車

イメージ 9
車両基地を横目に新幹線ならではの静かでゆったりとした加速で博多南駅を後にする。

博多南線の最高速度は120km/h
走行音が静かで「さすが新幹線」と思う。

ゆったりとした心地よさを味わいながら車窓を楽しんでいるとあっというまに博多駅に到着してしまう。


12:19 博多駅に到着

久々の新幹線に感動しながら列車を降りる。
イメージ 10
降り立ったのは新幹線ホーム
ちなみに乗って来たこの列車はこの博多駅から「こだま742号 新大阪行き」として到着した3分後に発車する。
このようなところからも博多南線の「車庫への回送線」としての役割が果たされていることが分かる。


ここからはバスで博多港を目指す…
のだがバス停が多い
いったいどれに乗ればいいのだ??
時間がない!!



今回はここまで




今回の経路 出発駅、出発時刻列車番号 路線名 種別 行き先)→到着駅、到着時刻 のように記載
(時刻は2013年3月27日時点のものを使用)

夜明9:35(1844D 九大本線 普通 久留米)
久留米10:29 10:38(4236M 鹿児島本線 快速 小倉)
大野城11:02 11:14(152M 鹿児島本線 普通 門司港)
春日11:16 11:32(西鉄バス2系統 那珂川ハイツ)
博多南11:49 12:10(742A 博多南線 特急 博多)→博多12:19